セマンティックとは?HTMLを正しく伝えるための意味づけと実務での活用方法

セマンティックとは?HTMLを正しく伝えるための意味づけと実務での活用方法

2025.11.16

セマンティック(semantic)とは?

セマンティック(semantic) とは
「意味のある」「意味づけされた」 という意味を持つ言葉です。

Web制作の文脈では、

HTMLのタグを“意味に合わせて” 正しく使うこと

を指します。

たとえば:

  • <header> → ページ・セクションの先頭部分
  • <nav> → ナビゲーションメニュー
  • <article> → 独立した1つの記事
  • <footer> → ページまたは記事の締め

など、タグの意味(=セマンティクス)に沿って使うこと が大切です。


なぜセマンティックが重要なの?

理由は大きく3つあります。


① Google がページ構造を正しく理解しやすくなる(SEO)

セマンティックに書かれたHTMLは、
検索エンジンにとって “読みやすく、意味が伝わりやすい” 構造になります。

結果:

  • 検索評価が上がる
  • 上位表示されやすくなる
  • 内容の解析(見出し・記事単位)が正確になる

② アクセシビリティ(読み上げ対応)が良くなる

視覚障害者向けスクリーンリーダーは、
セマンティックタグを認識して読み上げ順序や内容を把握します。

例:

  • <nav> → 「ナビゲーション」
  • <main> → 「メインコンテンツ」
  • <article> → 「記事」

意味のあるHTMLは、全てのユーザーに優しい。


③ コードが読みやすく、保守しやすい

非セマンティックな div だらけのコードより、
意味のあるタグを使った方が圧倒的に読みやすい。

例:

<div class="header">  <!-- 何の要素か分からない -->

よりも、

<header>

の方が直感的。


セマンティックなHTMLタグの一覧

代表的なものをまとめました。

タグ 意味 使う場面
<header> ページ・記事の先頭 ロゴ・タイトル
<nav> ナビゲーション メニューリンク
<main> 主内容 ページの核となる部分
<section> 意味的まとまり 「サービス紹介」など
<article> 独立したコンテンツ ブログ記事・お知らせ
<aside> 補足情報 サイドバー
<footer> ページの締め コピーライト・連絡先
<figure> 画像+説明 図・写真・キャプション

セマンティックでないタグ

div

意味なし。レイアウト用。

span

意味なし。インラインでの装飾用。

これらを “意味づけの代わりに使う” のは NG。
「意味を持たせないときに使う」のが div と span の正しい役割。


セマンティックと非セマンティックの比較

よくない例(divだらけ)

<div class="header">
  <div class="menu">…</div>
</div>
<div class="content">
  <div class="article">…</div>
</div>

よい例(意味のあるHTML)

<header>
  <nav>…</nav>
</header>
<main>
  <article>…</article>
</main>

見ただけで “構造が分かる” のがセマンティックHTMLの特徴。


SEOにおけるセマンティックの効果

Googleはページを読む時、

  1. タイトル(title)
  2. 見出し(h1〜h6)
  3. セマンティック構造(header / main / article / section)
  4. テキスト内容

を総合して意味を解析しています。

つまり:

セマンティックなHTML

→ 解析しやすく → 内容理解が正確 → SEOが強くなる

非セマンティックなHTML

→ 何を意味するか分からない → 検索評価に不利


セマンティックにすることで得られる実務効果

  • CSSが当てやすくなる
  • JavaScriptで操作する要素が分かりやすい
  • コードレビューが通りやすくなる
  • 保守しやすい
  • デザイン修正が楽になる

特に大規模サイトではセマンティックが必須。


「セマンティックにしたHTML」実例

<header>
  <h1>BrightCare Kids 公式サイト</h1>
  <nav>
    <ul>
      <li><a href="/">ホーム</a></li>
      <li><a href="/service/">サービス</a></li>
      <li><a href="/contact/">お問い合わせ</a></li>
    </ul>
  </nav>
</header>

<main>
  <article>
    <h2>最新のお知らせ</h2>
    <p>本日は施設イベントを開催しました。</p>
  </article>

  <section>
    <h2>サービス紹介</h2>
    <p>個別支援・グループ活動などを行っています。</p>
  </section>
</main>

<footer>
  <p>&copy; 2025 BrightCare Kids</p>
</footer>

まとめ

  • セマンティック=意味のあるHTMLを書くこと
  • Google・ユーザー・制作側すべてにメリットがある
  • 適切なタグを選ぶとSEOとアクセシビリティが向上
  • divspan は「意味がない時」にだけ使う
  • サイトの質を底上げする重要な技術

初心者はまず、
header / nav / main / section / article / footer
から使い始めるのがおすすめです。

タグ:

#HTML #セマンティック #semantic #初心者向け